苦いチョコレート

東方神起ミンホ。闇小説(ホラー&暴力系)多し。

魔身20

「石になる?

私がか?」



チャンミン王は、

近衛隊長に聞き返した。



「はい、そうです。

ユノ様を一目見た者は、

何人たりとも、

石になる呪いだと、書いてあります。

ならば、

ならば、

チャンミン様とて、

ユノ様を一目見たとたん、

石になってしまわれます。」



「まさか!

私は王だぞ!!

この国の王だ!!」




「王様でも庶民でも関係ありません。

王‥‥恐ろしい‥‥魔女の呪いなのです。」



「そんな‥‥」



チャンミン王は、近衛隊長の言葉が、素直に頭に入ってこなかった。




「ユノなんだぞ!

私の伴侶だ!

愛しいユノだぞ!

それを‥‥

それが‥‥」



その姿を一目見たら、

石になる?



「はい。

そのような呪いだと、

書かれております。」



ユノ自ら書いた手紙だ。


確かに、

ユノの字だ。



「私も、石になるのか?

王の私も?

ユノの伴侶である私も?

ユノの姿を見たら?」




「はい。

何人たりとも、

ユノ様の姿を見た者は、

石になるとあります。

王であろうと、

伴侶であろうと、

恐らく、例外はありません。

そういう呪いなのです。

森の魔女の呪いです。」



魔女‥‥



「おのれ‥‥

おのれ‥‥魔女め‥‥」




チャンミン王は、

憤怒の唸り声をあげた。



「イトゥク!

イトゥクはおるか!?」



チャンミン王は、

別の侍従を呼んだ。



「はっ!

王様、こちらに控えております。」



イトゥクがチャンミン王の前に進み出た。




「イトゥクよ。

国中の知識人を集めよ。

魔女や呪いに詳しい者だ。」



「は!

かしこまりました!」



「急げ!」



イトゥクは、

急いで下がり、

王の命を実行した。




続く