チャンミンは、
ユノの全身、
特に、後ろを念入りに、
シャワーで流してやった。
バスルームを出ると、
今度は、
柔らかいバスタオルで、
全身をふいてやり、
部屋着を着せ、
髪を乾かした。
ユノは、その間ずっと大人しくしていて、
チャンミンにされるがままだった。
居間に行き、
チャンミンは、ビールを、
ユノは、苺牛乳を飲んだ。
一息つくと、
チャンミンが手に薬箱を持って、戻ってきた。
何かあった時のためにと、
チャンミンがせっせと用意し、ユノの家に置いといたやつだ。
「手当てするから、
シャツ脱いで……」
せっかく着たのにと、
ユノは、一瞬思ったが、
身体のあちこちが、
ヒリヒリするので、
逆らわずに大人しくシャツを脱いだ。
チャンミンは、ユノの傷の一つ一つを丁寧に消毒し、塗り薬を塗っていった。
消毒薬が染みるのか、
ユノは、時おり顔を歪め、ピクリと反応した。
「痛い?」
「うん。」
と、ユノは小さく頷いた。
上半身が終わると、
シャツを着せ、
今度はスウェットのズボンを脱がせた。
真っ白い太ももにも、
紅い噛み跡がある。
レイプした男の中に、
噛み癖のあるヤツが、
いたのだろうか。
チャンミンは、込み上げてくる激しい怒りで、
だんだん、胃の腑のあたりが熱くなってきた。
最後に……
「後ろ向いて……
伏せて」
うつ伏せにさせ、
パンツを下ろした。
ユノの尻の肉を割り開き、
蕾を確認した。
切れているのだろう。
血が滲んで、紅く腫れている。
痛そうだ。
チャンミンは、平静を保とうと、歯をくいしばった。
ユノは、手を握りしめ耐えている。
「切れてる。
薬を塗るから……
暫く、薬が必要だ。」
「解った……」
初めて二人でSEXした頃、
何度か、ユノの後ろが切れてしまい、
その度に、チャンミンが
手当てしてやった。
だから、チャンミンは、
こういう手当てには、慣れていたが、
それでも、怒りのあまり吐き気がしてきた。
「はい。
終わりましたよ。」
手当てが終わると、
ユノは、もう精も根も尽き果てたといった感じだった。
「あり…がと……」
ユノはそのまま、ソファーに横になった。
チャンミンは、側にあった毛布を、かけてやった。
ユノは、無言で、
毛布を頭まで引き上げ、
身体をすっぽりと毛布で覆ってしまった。
毛布は、ユノ仕様の大きい毛布だったので、
ユノの頭の先から足先まで、すっぽりと隠してくれた。
全身を毛布で覆い隠して、
ユノは、やっと、なんとなく落ち着いた。
落ち着いたら、途端に猛烈な眠気が襲ってきた。
ここは、もう、
安全な我が家だ。
側には、チャンミンもいる。
もう、危険は無い。
ユノの足の辺りに、ポン……とチャンミンが手を置いたらしい。
ユノは、チャンミンの手の重みを感じながら、
襲ってきた眠気に逆らわず目を閉じた。