苦いチョコレート

東方神起ミンホ。闇小説(ホラー&暴力系)多し。

狂気と愛の境目8

「チャン……ミン……」



「ユノ!

どこ行ってたんだ!?

電話も繋がらないし、

カトクも……」



チャンミンは、怒鳴りなごか、ドカドカと玄関まで来たが、


ユノの尋常ではない姿に気づき、

顔色を変えた。



「ユノ!

どうしたんだ!?」



チャンミンは、

ユノに駆け寄ると、

二の腕を掴み、

ユノの顔を覗きこんだ。


ユノは、身をよじって、

チャンミンから離れようとした。


身体についた汚れは、

Tシャツでザッとぬぐっただけだ。


ユノの身体からは、男達の精液の臭いがプンプンするだろう。


何回か、口淫を強要され、

顔や髪にかけられた。


ひょっとしたら、まだ、髪についてるかもしれない。



ユノは、チャンミンから、

逃れたかった。


見られたくなかった。


この姿を……

一番見せたく無い人だった。



だが、チャンミンは、

両手でガッチリとユノの二の腕を掴んで、

離さなかった。



「あんた……

誰と、どこにいた……?

何を……されたんだ……?」



「なんでも……ない。

どけよ。

風呂に入りたい。」



ユノは、本気でチャンミンを振り払おうとした。



だが、チャンミンは、

そうさせなかった。



「何でもないことあるか!!?

この痣はなんだ!?

この姿は…なんだ!?

あんた……

あんた……

ひょっとして……」



さすがにチャンミンも、

そこで言葉を区切った。



ユノは、

自分がされたことが、


チャンミンにバレたと確信した。


その途端、

耐えられなくなり、


死に物狂いで抵抗すると、

チャンミンの手から、

逃れた。



「ユノ!!

待て!!」



ユノは、バスルームに

逃げこもうとした。


だが、すんでのところで、

チャンミンに捕まり、

その場に引き倒された。



「いって……」



「何をされたんだ!!

見せろ!!」



「い、嫌だ!!」



チャンミンの目は、

嫉妬という名の狂気に、

不気味に光っていた。


ユノは、恋人の、

その狂気のような目を見て、


もう、全てがどうでもよくなった。



ユノは、もうすでに、

傷ついて、

疲れてていた。



チャンミンは、

嫉妬の狂気のあまり、

ユノの抵抗が止んだのにも気がつかなかった。



ユノの上に馬乗りになると、

ユノが着ていたGジャンのボタンを全て外した。



現れたユノの白い上半身は、

傷だらけだった。


乳首の回りや、肩には、

酷い噛み跡がある。


その他、

首や腹にも、吸い付かれたのであろう、

うっ血の跡がたくさんあった。


口元や左目は、

殴られたような痣があり腫れて血が滲んでいる。


腹にも、殴られた痣が、

たくさんあった。



恋人のあまりの酷い姿に、

チャンミンは、唖然とした。




「ユノ……

誰に……

やられたんだ?」



ユノは、正直に答えた。


もうどうせ

恋人には、ばれてしまった。



「解らない……

知らない……男達だった。」



「………」



「4人いた……

4人…全員に……レイプされた……」



「っ………ユノ……」



チャンミンの目からは、

狂気の光は消えたが、


変わりに怒りと悲しみの光に覆われた。



ユノは、両手で顔をおおった。



「知らない……男達だった。」



ユノの手の間から、

透明な滴が、

幾重にも、流れた。



「ユノ……

ユノ……」




チャンミンは、

ユノをギュっと抱き締めた。

狂気と愛の境目7

少し……気を失っていたのかもしれない。


気がつくと、回りにはもう誰もいなかった。



ユノは全裸で、一人で床の上に放置されていた。



「うっ……」



身体を起こすと、

後ろに激痛が走り、


男達が放ったものが、

ドロドロと溢れてきた。



「くっ…うっ……うっ……」



ユノは、声を殺して泣いた。


誰もいないのだから、

声を殺す必要など無いのだが、

なぜか口を手で抑え、

声を殺して泣いた。



いつまでも、

ここに転がっているわけにはいかない。



ユノはTシャツで、

身体の汚れをザッとぬぐうと、

Gジャンとズボンだけ、

身につけた。


携帯と財布はあったが、

携帯は液晶が割られていたし、

財布は札が抜いてあった。


だが、カードは抜かれずに残っていた。



ユノは、Gジャンのボタンを全部しめ、

痛む身体をかばいながら、

恐る恐る外に出た。



今、何時だろうか……



携帯は電源が入らないから、電話もできない。


マネージャーに助けを求めるため、電話もできなかった。


仕方がないので、

大通りの方に向かって歩いた。



運良く、タクシーが通りかかったので、


タクシーを止め、

家の住所を告げた。


チャンミンと一緒に住んでいる家では無く、


撮影とかに使う一人用の家だ。



タクシー代をカードで払い、

車を降りた。



ヨロヨロと、玄関に向かい、鍵を開け中に入ると、


何故か、廊下とその奥の電気が、パっと着いた。



「ユノ?」



ユノが、今、

一番会いたくない人物が、

そこに、立っていた。

狂気と愛の境目6

それからの行為は、

暴力以外の何ものでもなかった。



ユノがどんなに、泣きわめき、

哀願しようと、


男達は、行為を止めようとはしなかった。



4人の男達が、代わる代わるユノ上にのし掛かった。



何回、挿入されたか、

解らない。


痛みと、ショックで意識が、

朦朧としてきた。



「おい!

そろそろ戻らないとヤバイぞ!」



「まて……

あと少し……

うっ……」



ユノに乗っかって、

腰を振っていた男が、

ユノから、降りた。



ピッ!

ピッ!



携帯カメラの、

ボタンを押す音がする。



「やめ……」



ユノは、とっさに顔を隠した。



「警察に訴えようなんて、

思うなよ。

少しでもそんな気配を感じたら、すぐにこの写真をネットにばらまくからな。」



「なんたって、今は、

SNSの時代だからな。」



男達は、ゲラゲラと笑った。



「やめ……

それ……だけは、

やめて……く…れ。」



「あんたが、大人しくいい子にしてれば、

この写真は、永遠的に出回らないさ。」



男は、携帯をポケットにしまった。



「じゃあな。

チェガン・チャンミンに、

よろしくな。」



男達は、ユノを置き去りにして、

地下室から出て行った。