苦いチョコレート

東方神起ミンホ。闇小説(ホラー&暴力系)多し。

狂気と愛の境目29

瓶の液体の中には、


得たいの知れない……


“何か”が入っていた。



グロテスクな……


肉塊のようなものが、

4つ入っている。



ユノが瓶を揺すると、

それは、

液体の中で、

ふよふよと踊るように動いた。



「?……

なんだ?」



ユノは、

瓶を顔に近づけて、

中身をよく見てみた。



「!?

ひっ!!」



ユノは悲鳴をあげると、

瓶を床に落とした。



プラスチックのそれは、

割れることなく、

コロコロと、

床を転がった。



それは……


人間の男の、

ぺニスだった。



根本から、

すっぱりと切断されたようなぺニスが、


瓶の中に、


4つ……

入っていた。



「な……な……な……」



ユノは、

ガクガクと震える身体で、

四つん這いになりながら、


瓶の方に、

恐る恐る近づいた。



オモチャだろうか?


誰かの悪質な、

いたずらだろうか?



少し離れた所から、

転がった瓶を、


もう一度見た。



きっと……

誰かのいたずらだ。


友達の誰かだろうか?


こんなことをするヤツは……誰だろう。


突き止めて、

説教してやる。



ふと……


ユノは、

あることに、気がついた。


次の瞬間、

心臓がドクンと脈打ち、


背筋に悪寒が走った。



ぺニスの中の一つに、


ユノは、

見覚えのある模様を見つけた。



「あ…れは……

まさか……」



ぺニスは、

小さくなってしまっていたので、

解りにくかったが、


その特徴的な柄は、

はっきりと見てとれた。



ユノが、

忘れたくても、

忘れられない……


あの模様……



それは……


ユノを襲った男の一人が、

ぺニスに施していた、


鎖の模様の入れ墨だった。



「ああ……

開けちゃったんですか?」



ユノの背後で、

低い声がした。