苦いチョコレート

東方神起ミンホ。闇小説(ホラー&暴力系)多し。

狂気と愛の境目27

その日は、深夜から、

歌番組の収録だった。


カムバではなかったが、

特別出演として、

2曲歌った。



十代のアイドルが多いため、


アダルト組の東方神起は、


どうしても、

収録が、

深夜から明け方になった。



仕方がないことだし、


二人はもう慣れっこだった。



だが、

いつもなら、


収録の合間の休憩時間も、

チャンミンが側にいて、

ぴったりと寄り添い、


あれやこれやと、

ユノの世話を焼いてくれるのに、


今日は、チャンミンは、

あまり控え室にいなかった。



頻繁にカトクか電話がくるようで、


廊下の隅で、

何やら、こそこそと話しをしている。




「どうした?

トラブルか?」




ユノは、心配で、

チャンミンに、

聞いてみた。




「いえ、大丈夫です。

あ、

すみません。

ちょっと失礼……」




ユノ側に戻ってきても、

また、すぐに携帯の電話が鳴る。



収録が終わっても、

ついには……



「すみません。

ユノ……

友人が少しトラブってしまって……

様子を見てきますので、

先に帰ってもらってても、

いいですか?」



「いいけど……

大丈夫なのか?

俺も行こうか?」




「あざーす。

でも、大丈夫です。

単なる痴話喧嘩みたいなんで、

終わったら、

すぐに戻ります。」



「うん。

解った。

気をつけてな……」



そうして……


ユノだけ、

先に帰った。