苦いチョコレート

東方神起ミンホ。闇小説(ホラー&暴力系)多し。

白磁27

二人の足元で、

チャリンと音がした。



何かを踏んだ。




「あれ‥‥?」




ユノは、足元を見た。




何かある‥‥




ユノは、チャンミンの手を離し、

地面に屈むと、


それを拾った。




「あ‥‥」




ユノは、それに、

見覚えがあった。



ペンダントへッドが陶器で出来た、

ネックレスだった。



陶器で出来たペンダントヘッドは、

綺麗な透き通った緑色の玉だ。



テミンがしていたものだ。



「これ‥‥

テミンの‥‥」




「テミンのですか?

落としたのかな‥‥」




ネックレスのチェーンの部分は、

引きちぎられたようになっている。




「テミンが来たの?」



ユノは、窯の周りを見回した。



ユノは、テミンと過ごした夜を思い出し、


チャンミンの手前、

少しバツが悪かった。




「そうですね。

テミンも来ましたよ。

彼、ユノのところにも、

行ったんでしょ?」



「え‥‥?」




「ほら‥‥

あれを着ていた‥‥?」



チャンミンが『あれ』と、示した先には、

何枚かの服が、畳んで置いてあった。



あれは‥‥テミンが着ていたシャツだ。


あのズボンも‥‥


靴も‥‥



どうして、ここにあるんだ?




「どうして‥‥?」




「どうして?

どうして、あれがここにあるか?

だって、テミンには、もう‥‥

必要ないから‥‥」



必要‥‥ない?




「な‥ぜ‥‥?」




ユノは、チャンミンに聞いた。




「ふふ‥‥

なぜかなぁ‥‥」




大きな‥‥

状態の良い骨‥‥




犬より‥‥大きな‥‥




まさか‥‥



「テミンは、受け身だった?

ユノ、ほんとは入れたかったの?」



テミンの白い肌‥‥


月下美人のような青白い肌‥‥



「確かに

僕に受け身は無理だな~‥‥」



きっと‥‥骨も‥‥


真っ白だ‥‥




チャンミンは、

ユノ離れてしまったユノの手を握った。


チャンミンに握られた時、

手のひらに、チクンと何かが刺さった。



「あ‥‥」




『朝までに、急いで、

焼かなきゃならない‥‥』




まさか‥‥




『皆が起きて来る前に、

焼かなきゃならない‥‥』




まさか‥‥




「ユノ‥‥

もう、浮気しないで‥‥

僕に受け身は、できないけど、

代わりに、ユノをうんと気持ちよくさせてあげる。」




まさか‥‥


まさか‥‥


テミンを‥‥




「じゃなきゃ、僕‥‥

何をするか‥‥わからない‥‥」



まさか‥‥

まさか‥‥




意識を失う前に、

ユノは、

チャンミンのとびきり優しい笑顔を、

見たような気がした。




チャンミン‥‥


俺のことも‥‥燃やしてしまうの‥‥?