苦いチョコレート

東方神起ミンホ。闇小説(ホラー&暴力系)多し。

狂気と愛の境目12

ユノは、夢を見ていた。



人型をした何体もの黒い影が、蠢いている。


やがて、黒い影は、

次々と、

ユノに覆い被さってきた。


仰向けにされ、

足を思い切り広げられた。


嫌だ!

嫌だ!

嫌だ!


抵抗したいのに、

身体が動かない。


誰かが、

何かが、


尻の中に入ってきた。


嫌だ!

嫌だ!

嫌だ!


助けて!

助けて!

助けて!


チャンミン!

チャンミン!

チャンミン!


揺さぶられ、

引っ掻き回され、


そのうち、

暗闇の中に放り投げられた。


カシャッ!

カシャッ!と、

小さな音がする。


目を開けると、

4人のグロテスクな悪鬼がいて、

スマホで、

ユノの写真を撮っていた。


悪鬼達は、真っ赤な口を開け、

ゲラゲラと笑った。



ユノは、

悲鳴をあげて飛び起きた。



「ユノ!?」



「チャンミン!

チャンミン!

チャンミン!」



駆け寄ったチャンミンに、

ユノは、しがみついた。



「大丈夫……

僕は、ここにいます。

大丈夫……」



チャンミンにしがみついたユノの手は、

ぶるぶると震えていた。



チャンミンは、

ユノが落ち着くように、


ゆっくりと、

ユノの背中を撫でた。



「チャンミン……

どうしよう……

どうしよう……」



「何?」



チャンミンは、

少し身体を離し、


ユノの顔を覗きこんだ。



「俺……

写真撮られた……」



「え……?」