苦いチョコレート

東方神起ミンホ。闇小説(ホラー&暴力系)多し。

魔身27

ブランは、背中にチャンミン王を乗せて、


森の中をゆっくりと歩いた。



森の中は薄暗かったが、

やがて太陽の陽が降り注ぐ、

明るい場所に出た。



チャンミン王は、自ら傷つけた傷により、


物を識別する視力は奪われたが、

光を感じることは出来た。


明るい場所に出ると、

視界も明るくなった。


それはまるで、

真っ白な霧の中にいるような視界だった。



その中に差し込む、より強い光や、


何かが動く気配は、見て感じることができた。



チャンミン王ら、

視界が明るくなったのを感じた。



ブランは足を止めると、

高く一声嘶いた。





「ブラン!?」




遠くで愛しい人の声がし、


ドアをバタバタと開け閉めするような音がした。




「ブラン!!

どうし‥‥

っ!!」



愛しい人が息を飲む気配が、

チャンミン王にも伝わってきた。




「ユノ‥‥?

お前か‥‥?」




「チャンミン‥‥様‥‥」





チャンミン王は静かに馬上から降りた。




続く