苦いチョコレート

東方神起ミンホ。闇小説(ホラー&暴力系)多し。

狂気と愛の境目10

チャンミンは、

ユノの全身、

特に、後ろを念入りに、

シャワーで流してやった。


バスルームを出ると、

今度は、

柔らかいバスタオルで、

全身をふいてやり、


部屋着を着せ、

髪を乾かした。



ユノは、その間ずっと大人しくしていて、

チャンミンにされるがままだった。



居間に行き、

チャンミンは、ビールを、

ユノは、苺牛乳を飲んだ。



一息つくと、

チャンミンが手に薬箱を持って、戻ってきた。


何かあった時のためにと、

チャンミンがせっせと用意し、ユノの家に置いといたやつだ。



「手当てするから、

シャツ脱いで……」



せっかく着たのにと、

ユノは、一瞬思ったが、


身体のあちこちが、

ヒリヒリするので、

逆らわずに大人しくシャツを脱いだ。



チャンミンは、ユノの傷の一つ一つを丁寧に消毒し、塗り薬を塗っていった。



消毒薬が染みるのか、

ユノは、時おり顔を歪め、ピクリと反応した。



「痛い?」



「うん。」



と、ユノは小さく頷いた。



上半身が終わると、

シャツを着せ、


今度はスウェットのズボンを脱がせた。


真っ白い太ももにも、

紅い噛み跡がある。


レイプした男の中に、

噛み癖のあるヤツが、

いたのだろうか。


チャンミンは、込み上げてくる激しい怒りで、

だんだん、胃の腑のあたりが熱くなってきた。



最後に……



「後ろ向いて……

伏せて」



うつ伏せにさせ、

パンツを下ろした。



ユノの尻の肉を割り開き、

蕾を確認した。


切れているのだろう。


血が滲んで、紅く腫れている。


痛そうだ。


チャンミンは、平静を保とうと、歯をくいしばった。



ユノは、手を握りしめ耐えている。



「切れてる。

薬を塗るから……

暫く、薬が必要だ。」



「解った……」



初めて二人でSEXした頃、

何度か、ユノの後ろが切れてしまい、


その度に、チャンミンが

手当てしてやった。


だから、チャンミンは、

こういう手当てには、慣れていたが、


それでも、怒りのあまり吐き気がしてきた。



「はい。

終わりましたよ。」



手当てが終わると、

ユノは、もう精も根も尽き果てたといった感じだった。



「あり…がと……」




ユノはそのまま、ソファーに横になった。



チャンミンは、側にあった毛布を、かけてやった。



ユノは、無言で、

毛布を頭まで引き上げ、


身体をすっぽりと毛布で覆ってしまった。


毛布は、ユノ仕様の大きい毛布だったので、

ユノの頭の先から足先まで、すっぽりと隠してくれた。



全身を毛布で覆い隠して、

ユノは、やっと、なんとなく落ち着いた。


落ち着いたら、途端に猛烈な眠気が襲ってきた。



ここは、もう、

安全な我が家だ。


側には、チャンミンもいる。


もう、危険は無い。


ユノの足の辺りに、ポン……とチャンミンが手を置いたらしい。


ユノは、チャンミンの手の重みを感じながら、


襲ってきた眠気に逆らわず目を閉じた。